今日は友達と街を歩きながら、明日のための大事な買い物。
「ねえ、彼って結構年離れてるんでしょ?」
ちょっと面白そうなものを見るわたしに友達の声。
「うん」
「明日で何歳になるの?」
「えへへ〜、わたしのちょうど倍」
「じゃ、四十二歳!? ええ〜、見えない見えない。若いね」
「ふふふふ。でしょ?」
それにどんなに年が離れてたって、
お互いの心はいつだって近いんだ。
「って、昨日言われたんだぁ」
先生の……ううん、わたしの大切な人の家。
一緒にケーキを食べながら報告すると、
「ちょっと待って」
フォークを置いて、わたしを見つめた。
「だれが四十二歳だって?」
「え? 先生」
「いつのまにそんなに年とったんだ」
がっくりと肩を落とす。
「ええ? だって先生、いつか……。
そだ、あのとき、言ったでしょ?
『ぼくは君から見たらおじさんだろ?
年だって君のちょうど倍』って」
するとあきれたような、かなしいようなため息をついて。
「それは、君が十四歳のとき限定だ……」