夏休み中の登校日、久しぶりの友達と会話。
「ねえ、南の方いったんだって? どうだった?」
「うーんと、スキューバダイビングとか、したよ」
「へえ〜。どんなのがいるの?」
「すごいよ、最初説明受けたんだけど、
毒持ってるのばっかり。毒クラゲに毒ウニ、
毒エイに毒ウミヘビ、毒タコ……毒イソギンチャク!
あったかいといろいろ毒持つんだねえ。
丘の上にも毒蜂とか毒蜘蛛とか毒蛇とか……」
そこへ、後ろを通りがかる子の言葉。
「一度ひやかしたくらいで
ずいぶんわかったようなこと言うんだね」
そういえば、この子はそこが出身だったっけ。
そこでわたしは付け加える。
「それに……毒人間」