0140
2006-02-14
ことたま
 それは、夏のとても暑い日だった。
「ああ、暑い。もう死ぬな、こりゃ」
 おじさんは言った。
 そしてふと気づくと、おじさんが死んでいた。
 自分の言葉には責任をもて、とよく言っていた人だった。
「そこまで責任持たなくてもいいのに」
 ぼくはつぶやいた。