0194
2006-02-28
男の涙は
エンドクレジットが流れきり、暗い館内が明るくなった。
ふと彼の方を見上げると、手で目をこするところだった。
「泣いてるの?」
たずねると、
「ばっ、ばか」
慌てたようにわたしを見て、
「これはおれの……おれの汁だ!」