友人の一人が久しぶりに会ったのがきっかけとかで、
昔のクラスメイトの女性三人と飲みに行くことになった。
今何してる? あれからどうしてた?
そんなことを話しながら、食事と酒で一次会。
そのままぶらぶらとコンビニに寄ったりしながら、
結局はカラオケに行き着いた。
適当につまんで歌って。
そのうち友達の一人がどこか思いつめたような顔で
廊下に出て行く。
「なんだ、どうかした?」
トイレに行く振りで追いかけて訊ねると、
「なんであんなになってるんだよ〜」
振り向いておれを見た。
「昔はぽっちゃりぎみで、まあそれはそれでよかったのに、
今は妙にすっきりしてて、それもまたいいしさ。
背なんか昔は同じくらいだったのに、
今なんてやけに小さくなってるんだよ。
しかも腕なんて折れそうなくらい細いし、
カラオケなんて、なんなんだよ。
なんで歌うときだけ声が違うんだよ。
あ〜、ずっと歌ってて欲しいなんて思ってるし、
なんかこのままじゃおれ、だめになりそうだ」
熱っぽく語るあいつを見ていたら、ぽろりと出てくる言葉。
「いや、おまえはすでにもうだめだ」