0382
2006-04-24
すてきに詩的に
 寮のおねえさまがたと夜のお茶会。
もてなしの心で不備のないように努めていると、
おねえさまのお一人が立ち上がった。
「どうかしました?」
 お茶のおかわり? いたらないことがあった?
 すると彼女は、
「たとえるならダムの崩壊。
押し寄せた水が限界水位を越えそうな。
もしくは貯水タンクが満杯というか、蛇口もゆるむというか……」
 清らな声でさらりと口にした。
「あ、尿ですね」
 わたしが言うと、
「こら」
 ほそい指でわたしのおでこをつついた。