「ごはんだよ〜」
と呼ばれて食卓に行くと、テーブルの上の大皿には
できたてのアスパラのバターいため。
他のものはさておき、まずはこれ。
「うん、おいしい」
なんだか今日のは特においしい気がする。
「好きなだけ食べていいから、まずわたしたちの分、
わけておいてね」
笑いながら、おかあさん。
「しっつれいな。いくらわたしだってこんなに食べられないよ」
年頃の娘を一体なんだと思ってるんだろう。
それはそれとして、むしゃり。
流れているテレビを見ながら、ぱくり。
そしてあるときお皿を見ると、ふとしたことに気がついた。
「ねえ、おかあさん」
わたしは笑顔で口にする。
「人間、やれば意外となんとかなるね」