0430
2006-05-16
なんとかなる
「ごはんだよ〜」
 と呼ばれて食卓に行くと、テーブルの上の大皿には
できたてのアスパラのバターいため。
 他のものはさておき、まずはこれ。
「うん、おいしい」
 なんだか今日のは特においしい気がする。
「好きなだけ食べていいから、まずわたしたちの分、
わけておいてね」
 笑いながら、おかあさん。
「しっつれいな。いくらわたしだってこんなに食べられないよ」
 年頃の娘を一体なんだと思ってるんだろう。

 それはそれとして、むしゃり。
 流れているテレビを見ながら、ぱくり。
 そしてあるときお皿を見ると、ふとしたことに気がついた。
「ねえ、おかあさん」
 わたしは笑顔で口にする。
「人間、やれば意外となんとかなるね」