0479
2006-05-30
ひらめき
日曜日のおひる。台所に行くとおねえちゃんが
カップ焼きそばをすすっていた。
「お湯残ってる?」
「あるよ」
そこでわたしはカップラーメンでも食べようと、
蓋を開けてお湯をそそぐ。
そのままたぶん世界で一番長い三分を待っていると、
おねえちゃんが。
「んんっ」
くわっと目を見開いた。
「なーに? 魚の骨?」
適当にひやかすと、
「そんなの入ってるわけない……っていうか、聞いて」
軽く興奮に輝く目でわたしを見て、言った。
「これ、焼いてない。焼きそばじゃなくて、ゆでそばだよ!」