「君のところはどうなっているんだね」
「もっと利益を出してもらわなきゃ困るよ」
今日の定例報告会は、会社のお偉いさんがいるとかで
一部の気負いが違った。
そのくだらない矛先が向かうのはうちの部署だ。
あたらしい業務を拓くよりも、既存の部署の尻拭いが仕事。
利益が出るとしたら、どこかにじわじわと効果が出るようなもの。
品物を直接売って儲けが出るような部署とは違うのに。
なくなったらどうなるか、すこしは考えてみろってんだ。
偉い人にいいとこ見せたいだけの能無しどもめ。
さすがにむっとして、おれは周りをにらみつけながら言った。
「それ以上言うと、どうなっても知りませんよ」
「ほう、どうなるんだね?」
意外そうな顔をする面々に。
「……あした、体調不良で休んでいいですか?」