0705
2006-07-28
赤い糸
ばらの咲く花瓶の横、少女は窓辺にしなだれて、
小さく数をつぶやいていた。
「一本、二本、三本、四本……」
あたたかな陽にまどろむように、少女は自分の手首を見ていた。