0780
2006-08-19
ナマエヲヨンデ
 しばらくあるじのいない部屋。
 ぼくは部屋に残されたおじいさんの時計。
 つらいときもくるしいときも、一緒に時を刻んできた。
 午後10時34分。ぼくはおじいさんの時計だ。
 午後10時35分。ぼくはおじいさんの遺品だ。