0096
2003-08-26
猫の恩返し
話の流れはこう
・主役が猫を助ける
・どこかずれた猫の恩返しがはじまる
・猫の国に行く
・いろいろあって国から脱出
なんだか……なんだかなあ?
見終わっても妙に消化不良な感じが残りました。
まずなによりもバロンの声に違和感がありました。
『耳をすませば』で出てきたときの声だと思ったのに
違ったのでそれだけでひたすらがっかりです。

で、次。
心情の書き込みが浅いです。
タメがないというか……
どこで変化しているのかわかりません。
たとえば、猫の国なんて
自分の時間を生きていない人が行くらしいですが、
自分の時間を生きるというのがどういうことか
示されてはいません。
それがなにより片手落ちな感じがするのです。

それは、たとえば友達がなにかに打ち込んでるとか、
憧れてる人がなにかに打ち込んでるとか、
そういったことであらわして、
自分はそれに対してどうにかしたいと思っているものの
なにもできずに悩んでいるとか、
悩んでいてもどうにもならないとあきらめているとか、
そういう感じでも良かったかもしれません。

次は猫の相談所の存在意義です。
どうも街っぽく描かれているわりには
バロンとでぶ猫とカラス以外は登場しません。
でも新聞があることから、それなりの文化は
持っているようです。

……けど、そこはなに? 猫の国とどう関係して、
どうしてバロンが猫の相談所などやっているのでしょうか?

それに、猫の国の出口。
入ってくるときは猫たちがワープホールのようなものを
作っていました。
そうやって出ることはできないのでしょうか?

そして見終わって、思わず驚いてしまいました。
「ええっ?これで終わり!?」

なんだかさっぱりしすぎ、という感じで、
いまひとつでした。