両手がはさみの人造人間の話。
彼は一緒に住んでいた老人が死んだことで一人になり、
ふと訊ねてきた化粧品販売の女性の主役につれられ、
彼女の家に行くことになります。
そこで騒動を繰り返しながら、
ハサミ男の準主役は植木のカットや髪のカットに
才能を発揮し、有名になっていきます。
主役の家の娘もひかれはじめ、
その男友達は嫉妬。準主役に金庫破りをそそのかしたせいで
警察沙汰になります。
町の人の態度も変わり、例の男友達のせいで
好意を寄せていた娘も物理的に傷つけてしまい、
準主役はもともと住んでいた、山の上の屋敷に戻ります。
そこでいさかいの末、娘の男友達を殺してしまいます。
さらに魔女狩りのように準主役を殺そうと
やってくる人々を、娘は死んだといって追い返します。
でも実際は生きていて、
ずっと氷の彫刻をしつづけていたのでした。
……というお話です。
見たのは3回目くらいでしょうか。
今回は最初にビデオを止めてしまおうかと思いました。
とにかくおばさんたちが下品です。
勝手に人の家に入るわ、詮索するわと傍若無人。
しかも大筋としては、主人公の彼を
連れてきたこと自体失敗です。
孤児院にしてもなんにしても、
愛を知らないこどもはかわいそうではありません。
もっとも悲惨なのは、
愛を知りながらもそれを与えられない者なのです。
必要なものを全部あたえられもしないのに、
中途半端にあたえて突き放す人間は大嫌いです。
そんな気持ちもあり、見ていてひたすら疲れる映画でした。
悪くはない、といったところです。