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2012-08-23
ウォーリー
2008年 アメリカ
主役は荒廃した地球で金属ごみを圧縮して
固めるのが仕事の機械です。
ごみの中からお宝を見つけては、住処に蓄えていました。

ある日、ごみの下から小さな木を見つけて、持っておきます。

そのうち、空から宇宙船がやってきて、
新型ロボットが降りてきます。これがヒロインです。
仲間がおらず、ずっと孤独だった主役は新型ロボットに
近寄ります。

ヒロインを住処に誘い、いろいろなものを見せるついでに
小さな木を見せたら、ヒロインはそれを体の倉庫にしまい、
動かなくなります。
そのうちに宇宙船が来てヒロインは回収されます。
主役はその宇宙船にしがみついて宇宙に行きます。

宇宙船でヒロインは目を覚まし、船長に木のことを告げます。
地球が人がまた住める土地になったので
戻ることになるようです。
けれど宇宙船の重要な人工知能は、
二度と地球には戻るなと秘密命令を受けていたので
木を捨てて戻らないですむようにしようとします。

捨てられた木を取り戻そうとあらそいになります。
主役とヒロインは木を取り戻し、
船長は自分の足で立って、人工知能と戦います。

勝利して地球に戻ります。
主役とヒロインは手をつなぐのでした。


……というようなお話です。

CGアニメーション映画です。
主題は、手をつなぐ(友情を深める)
自分の足で立つ(支配からの脱却)というものに思えました。

人間との対比も含めてぼちぼち描かれているのもよかったです。
たとえば、太い男性と女性が、宇宙空間で踊る主役を見つけて
おいた手が触れ合ってお互いの存在を意識するところや、
終盤滑り落ちてくる赤ちゃんを手をつないで二人で
受け止めるところ。
機械に支配されて遠ざけられた船長が、
浮遊式車椅子のようなものから降り、
自分の足で立って機械を止めようとするところなどです。

絵は、機械がとくに鉄が古くなった感じや、プラスティックの
つやつやのような感じの質感がよく出ていて、
ほんものっぽくてよかったです。
一方人間は完全なアニメちっくだったので今ひとつでした。

中身は、話よりも動きを見せるほうに重きがおかれて
いたように思いますが、動きでくすっとするところが
いくつかあってよかったです。

一番の問題は、主役の友達のような存在の、ゴキブリです。
序盤と終盤で、映画の30%くらいはそれが画面に出続けます。
わたしはすごく嫌いなので、画面をまともに見ることが
できませんでした。
特に終盤で、ヒロインの体を這い回るシーンでは
鳥肌が立ちました。

見始めのときは、もしかしたら単なるゴキブリと機械との
不愉快な友情ものになるかと思いましたが、
話としてはそうならなくてよかったです。

全体としては意外とおもしろく見られる映画でした。