1662
2016-06-20
ザ・コール 緊急通報司令室
THE CALL
2013年 アメリカ
舞台は現代アメリカあたり。
主役は警察の通報電話を受ける女性です。

ある日主役は、事件でかかってきた電話でへまをして、
通報者の少女が殺人鬼に殺される状況を作ってしまいます。

その後、主役が新入りを案内していたところ、
緊急事態の通報が入ってきました。
ショッピングモールから誘拐され、車の中で目を覚ました
女の子が通報してきたのです。
この女の子がヒロインです。

主役は電話を受け取り、会話します。
車のトランクから車を壊させ、手を出させたり
トランクにあったペンキを道路に流させたりします。
それでもヒロインの乗った車は捕まえられません。

そのうち一人の男が車の異変に気づき、
殺人鬼にそのことを教えます。

殺人鬼は駐車場でヒロインを無力化しようとしますが、
車の異変に気づいた男がついてきて声をかけます。
殺人鬼は男を半殺しにして、男の車に乗り換えて逃げます。

車の異変に気づいた男は、車の中で気がついて騒いだので
殺人鬼が殺します。
ヒロインは主役との電話で、殺された男の身分証を見ます。
それにより殺された男の車の情報がわかります。

一方、男が半殺しになった場所から、
殺人鬼の指紋が見つかります。

警察は殺人犯の家に行きますが、そこにはいません。
別荘に行くも、見つかりません。

主役は交代時間になったので帰るように言われます。
すこしまとめをしてから帰ろうとしますが、
通話記録を聞きかえしていたら異常音に気づきます。

主役は一人で怪しいところに行き、地下室を見つけます。
異常音は地下室の蓋を開ける音だったようです。

主役はそのまま連絡もせず乗り込み、
殺人鬼とヒロインを見つけます。
見つかりそうになったので隠れます。

主役は殺人鬼と肉弾戦になり、どうにか勝って
殺人鬼を椅子に縛り付けます。

逃げて通報しようとしたらヒロインが止めます。
一緒に戻って、通報せず縛ったまま放置して殺すことにしました。


……というようなお話です。

話のだいたいが、殺されそうな状況で、
車のトランクの中から電話をするもので、
息苦しくて疲れます。

途中、ヒロインに気づく人が三人でますが、
どれも積極的に犯人に向かって行ったせいで
犯人を取り逃がすことになります。

なぜみんなそれほど犯人に積極的に向かっていくのか謎でした。
だれか、犯人から離れたところで通報したり、
犯人がいなくなったところで通報したりすればいいのに
みんな一緒なのは作為を感じました。

プリペイド携帯のために位置がわからないというのも
何度も出てきて鬱陶しかったです。

そして最後は、犯人の隠れ家の手がかりをつかんだ主役が
周りの誰にも告げずに犯人の元へ向かい、
地下室から音が聞こえてもそのまま入ってしまうのが
とてもお粗末だと思いました。

地下室を発見した時点、地下室で音を聞いた時点で、
ほかの警官の協力を求めることはできたはずです。
それをせずに乗り込んだのは、犯人と格闘させたかったからと、
ラストで誰にも知られずに殺すためだと思え、
脚本の微妙さを感じてしまいました。

ラストは私刑で殺すというのはいいですが、
ヒロインに気づいた人間たちの行動や
主役の行動などに納得できない点もあり、
全体としてはおもしろいともおもしろくないとも言い切れない、
なんとも言えない映画だったと思います。