昼時の公園でぼんやりしていると、
こどもたちが急に騒ぎ出した。
「やーい、うそつき〜! 政治家〜! 金のない政治家〜!」
こどもたちが一人をばかにしている。
中心の一人は泣きだし、駆け出した。
そこへ母親らしい人。
「なあに、どうしたの?」
たずねる女性に泣きながら説明するこども。
すると。
「なあに、なんでそんなうそついたの」
たしなめるように女性は言った。
「すぐばれるうそばっかりついてると、
いつか政治家になっちゃうよ。
……ううん、うちはお金も親の七光りもないから
政治家にすらなれないよ。そんなのでどうするの?」