0469
2006-05-26
わたしの世界
 朝。学校に着いたわたしは教室より先にパソコン室に行く。
 ここは静かで空調も利くのに、機械が苦手な人が多いのか
ほとんど人がいないのがすてきな場所だ。
 と、ある日。めずらしく扉が開く音がしたと思ったら、
一人の年輩の女性が顔を出して訊ねた。
「ここのプリンタって動く?」
 その口ぶり。どうやらわたしを知っている人のよう。
「ええ、前のほうでしたらだいじょうぶですよ」
 だれかは知らないけれど、あわせるように受け答え。
 せっかくなので一緒にプリンタを試したり、
ちょっと会話したり。
 そのうちに始業時間が近づいてきたので別れてわたしは教室へ。
 そして、授業時間。ドアが開いて入ってくる先生。

 顔を上げたわたしの目に映った顔は――……