田舎の甥っ子姪っ子ふたりが、
休みだからとこどもたちだけで泊まりに来た。
都会でやりたいことも行きたいところもあったらしく、
言われるままに引っ張られて、いろいろおごらされたりもした。
せっかくの会社休みだってのに、もうへとへとだ。
そして最後の晩、甥っ子が不満そうにおれを見て口にする。
「ねえ、おじさん、なんであいつばっかりひいきすんのさ」
「わからないのか?」
その言葉におれは甥の肩に手を置いて、
「女子高生、女子中学生って聞くと
なにかさわやかであまずっぱい響きを覚えるのに、
男子高生、男子中学生だと無性に青臭くて汗臭い
嫌な気分になるのはなんでだろうな」