0677
2006-07-20
夢にひたむき
 休憩も終わりに近づき、自分の席へ戻ると
すこし離れたところで男性社員の会話が聞こえた。
「なに言ってんだよ。はじめっからそんなことでどうする! 
信じてみなきゃ、なにも始まらないだろ」
 へえ〜、なかなか熱いじゃない。
「でもなあ……」
 もう片方が言うと、
「デモもプロモもあるか。まずは『とにかくやってみろ』だ!」
 ふふふ。そういうひたむきさは結構好きだなあ。
「わかったよ」
「よし、じゃあいいな」
 そして立ち上がると、わたしの向かいの子の横に行き、
「今度合コンやるんだけどさ、友達誘って来てみない?」
 ――ぱぁあああん!
 平手。