遥か歴史の進んだ世界、惑星間で戦争が起こった。
だが、主に戦うのは人間ではなく、
人を模して作られた機械たちであった。
「隊長! 大変です」
基地の中、スクリーンを監視していた人間の兵士が声を上げた。
「どうした」
「三番艦、四番艦の動きが止まりました」
「通信は?」
「通常に行われていますが、向こうからの応答がありません。
内部スキャンしたところ、機械兵の八十五パーセントが
フリーズしているようです」
「くそっ!」
男は苦々しく吐き捨てた。
「敵が目の前まで来てるってのに!」
「隊長! 大変です」
相手方の基地、スクリーンを監視していた人間の兵士が
声を上げた。
「どうした」
「味方機械兵が不正な処理とエラーを出して、
そのほとんどが動きません」
「どうにかできないのか? 再起動は?」
「完全にフリーズしているため、
手動での再起動が必要になります」
「くそっ!」
男は苦々しく吐き捨てた。
「真の敵は外部の敵より内部のプログラムか!」