洋菓子屋に一人の中年女性がやってきて、
店員に叩きつけるように言った。
「またプリンにばか苦いカラメルが入ってたんだけど。
今度こそはと信じてたのに裏切られた気分!
本当に残念だし、心から幻滅した」
「お客さん」
店員はうんざりした顔で応える。
「前もそんなことおっしゃってましたけど、
プリンにカラメルは絶対入っているものなんですよ。
プリンにカラメルがないわけがない。
プリンといえばカラメル、カラメルと言えばプリン。
切っても切れないものなんです。
信じるとか信じないとかの問題じゃありません。
変な妄想にすがるのはやめて、そろそろ現実を見てくださいよ」