主役はテレビのキャスターのような人。
地方の冬眠ねずみ占いに行かされて不満です。
街で同級生などにあってもつれない態度。
さっさと帰ろうとするのですが、あいにく外は吹雪。
そこでもう一泊すると――次の日の朝が、
前日の朝になっていました。
一日過ごしてみても、次の日はまた知っている日。
何度も2月2日を繰り返しているうちに
自殺もしてみますが、結局同じ日がやってきます。
でも同行のプロデューサーを口説こうとしはじめると、
自分の性格を改める必要がでてきました。
そして今までの態度を直して夜を一緒にすごした次の日。
ラジオからは次の日を告げる声が聞こえてきたのでした。
……というお話です。
ヒロインの口説き方を見ていたら、
手塚治虫の短編漫画を思い出しました。
川を下って時間をやりなおすというお話です。
でも……。いくらうまくやったからって、
たった1日ですべてのフラグが立ってしまうものでしょうか?
なんだかヒロインがお安すぎる気がします。
それに、お話の重要な部分が語られないと言うのが
どうにも不満が残ります。
クリスマスキャロルなら、死んだ友人のおかげで
主役が自分をあらためます。
アナザライフなら神々の許しにより、
自分で自分をあらために過去に戻ります。
でも、これは?
同じ日が繰り返されて、死んでも復活する。
これは神の御業としか思えませんが、
主役がそれほどいい人間だとはまったく思えません。
かといってヒロインが主役とくっつくことを
求めたせいだとも思えません。
映画のお話が起こる必然性がまったく伺えないところに
なんとも割り切れない気分を覚えます。
まあ、そこまで考えないほうがいいと思うのですが……
なんだかやるせない気分が残ります。
でも、全体としてはおもしろかったです。