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2004-02-11
指輪物語 ロード オブ ザ リング
悪の魔王のようなものに渡ると世界の終わりとなってしまう
指輪を拾ってしまった主役の少年が、
いろいろな仲間たちと知り合いながら、
その指輪を唯一壊すことのできる場所へ捨てに行きます。

それを防ぎたい魔王の軍隊はそれを阻止しようと
主役たちに襲い掛かるのでした。


……というようなお話です。

簡単に言ってしまえば、コーラ瓶を世界の果てに捨てに行く、
映画『コイサンマン(ブッシュマン)』の
ファンタジー版といったところです。

魔法の映像効果や、剣劇などはかっこよくてよかったです。
みんな帯刀して切り結ぶのが地味にいいです。

とはいえ、筋ではそこかしこに甘さを感じました。

物語のはじめで大変なことになるとわかっていながら、
指輪を捨てさせなかった人もそうです。
あれは本人ごと火口に突き落とせば終わりです。

また、痛みも恐怖も感じないというモンスターが、
切られてひるんだりするのはどうしてでしょう。
そんなモンスターが主役たちを追うときに、
上から階段を使って降りていくのも微妙です。
モンスターならモンスターらしく、階段なんて使わず
上から飛び降りればよっぽど早く移動できます。
なのに、そんなことはしません。
モンスターの動作が人間らしいのは興ざめです。

他にも、大きなオークの槍に突かれてしまう主人公が、
ミスリル防具のおかげで貫通されなかったのはわかります。
でも、なぜ骨折もしていないのか疑問でした。
防弾チョッキだって弾丸の貫通は防いでも
骨折はするものなのに。
ミスリルはクッションの役目も果たすのでしょうか?

その他では、主役の友達がばかばっかりなのが
気に障りました。

一番だめな点は、続編があるらしいせいか
中途半端に終わるところです。
みんなが別れたところで終わりますが、
映画の一本としては完結していないと思いました。
壮大な感じだけはしますが、壮大になりきれていません。
どうにも中途半端なので
深く考えずに場当たり的に見ると
楽しめるかもしれないとは思いました。

おもしろい方向ではあると思います。