とある町に古道具屋ができました。主人は老人。
老人は町の人の『必要なもの(ニードフル・シングス)』を
無償で提供し、変わりにいたずらをすることを求めます。
野球少年のいたずらによって、主婦二人が殺しあって死亡。
保安官は疑問を抱きます。
でも野球少年は自殺。保安官の恋人は老人に夢中です。
そして保安官は古道具屋の地下で、
老人が人類の歴史にながながとかかわってきた
悪者だったと知ります。
保安官は町で争いをやめるように説得。人々は元に戻ります。
奥さんを殺した男は爆弾と一緒に老人をまきこんで自爆。
でも老人は生きていました。
また戻ってくると言って車でどこかへ行くのでした。
……というお話です。
タイトルと概要を見たとき、
自分の思い出の大切なものが並んでいる古道具屋に人が入ると、
その品物をきっかけとして人々が優しい気持ちになっていく
という映画を思い出しました。
主役の老人もなかなか人当たりやわらかそうで、
少年の夢などをかなえていく様は
ほのぼのとした期待をもたせました。
こうやって悪戯をさせていくうちに
いやなひとがいなくなってみんな幸せになって
終わるんだろうなあ……と思っていたのも初めだけ。
女性二人が死んだときからどこか変になっていきます。
『クリスマスキャロル』のような、
悪人が善人にかわるのとはまったく逆の映画です。
『逆・クリスマスキャロル』とでも言いましょうか。
話は結局、その古道具屋の企みのせいで
町の人々が憎みあうようになるというもので、
見ていて不愉快でした。
最終的には男は悪魔だったそうで、そのオチにもがっかりです。
微妙な映画でした。