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2004-03-15
スリープウォーカーズ
邦題は『スティーブン・キング スリープウォーカーズ』。
アメリカの田舎のほうの町で殺人事件が起こります。
美人の親子が行方不明になったあと、
娘が無人の家でひからびて発見されたのです。
その耳には赤いバラ、その家の庭には猫の死体。

それとは別に。またアメリカの片田舎に
かっこいいらしい男子高校生とその母親が引っ越してきます。
その家の周りには猫たち。
実は男子高校生とその母親は、スリープウォーカーという
人の生気を奪って生きる、人でないものだったのです。
その正体がわかるのは猫だけとか。

男子高校生は、転校先の女子高生から生気を奪えと
母親に言われたのでデートに誘います。
その前日。男子高校生をいぶかしんだ担任教師は
探っているうちに男子高校生に襲われます。

逃げる男子高校生を見つける警官。
追っていきますが謎の力で見失います。

次の日。昼間の墓地で生気を吸おうと襲い掛かる男子高校生。
女子高校生はなんとか逃げようとします。
かけつけた警官は男子高校生に殺されました。
その警官の飼い猫が男子高校生を襲い、男子高校生は逃げます。

男子高校生とその母親は、謎の力で姿を見えなくします。
母親は傷ついた息子を助けるために女子高生をさらいますが、
猫たちに襲われ、ついでに警官にも襲われ、倒されるのでした。


……というようなお話です。

なんとも微妙すぎました。
たとえばアイヌの言い伝えでは犬は人の目には見えない、
人でないものの類を見破り追い払う力があると
言われていましたし、神社では猫は、式神の一種のくだ狐を
食い殺すとして飼われています。

そのように、昔から動物には魔を払う力があると
言われているのは確かですが、猫がくだ狐を狩るのは
ある意味ネズミに対する狩りの本能のようなものです。

それが。この映画はなぜかよってたかって、
猫が人型のおおきな化け物を襲います。
なぜ、なにが好きであんなに襲うのかが謎です。
本能的に、逃げるのではすまないくらい、
嫌なものだとでもいうのでしょうか。
それとも、なにか興奮させる物質でも出しているのでしょうか。

そこらへんがまったく説明もされずに、
ただ『猫が襲うから猫が襲う存在』なんて描かれると、
なんとも取り残される感じがします。

その他も妙に安いメイクなど突っ込みどころ満載。
いったいこれは何をしたかったのでしょうか?

微妙でした。