0245
2004-04-25
セブン
とある街で殺人事件が起こります。
そこに退職まで一週間の刑事である主役と、
コンビを組まされた新人刑事である準主役の二人が向かいます。

食べ物を無理やり食べさせられ死亡した男のそばには、
『GLUTTONY』と書かれた文字がありました。
そのあと、『GREED』と書かれた文字の近くで
死んでいる男が見つかります。
これをキリスト教の七つの大罪になぞらえた殺人と思った主役は
あと五人殺される事になると言います。

いったん犯人を見つけたと思いますが、
それは真犯人が使ったにせもの。
かつての犯罪者もなぞらえて殺されていました。
その後、図書館の貸し出し記録から犯人を推定しますが、
家を訪ねたところで逃げられます。
準主役は追いつきますが返りうちにあってしまいます。

それからさらに二人殺されたあと、犯人が自首してきます。
犯人はしこみをしていて、主役と準主役とを
一緒にどこかへ向かわせます。
そこで宅配の車が来て荷物を置くと、犯人は中には
準主役の奥さんの死体が入っていると言います。

犯人は嫉妬で奥さんを殺し、
その奥さんをがまんできずに怒りで準主役が殺して、
七つの大罪の見立て殺人は完成したのでした。


……というお話です。

見たのは三度目です。
全体的に嫌な雰囲気がただよいますが、
どうして殺されるのかという謎解きや、
犯人が自分で殺されることによって
見立て殺人を完了させるなどの落ちもうまく、
映画らしいよい映画だったと思います。

今回、ふと見て響いたセリフは、主役の刑事の言葉です。
「そして考えた。
こんな世界に生を受けるこどもはしあわせなのか、
こんなひどい世の中でこどもを育てられるのかって。
とても無理だと思ったわたしは数週間かけて彼女を説得した」
ほぼわたしと同じ考えだったので、ちょっとちくっとしました。

この映画では、七つの大罪をわざわざ作って殺していますが、
個人的にはすでにアメリカ自体が七つの大罪の
体現みたいなものだと思えるので、いっそアメリカ自体を
どうにかしたほうがいいんじゃないかと
思ったりもしました。

なかなかよい映画でした。