強引で不正さえも行うやり手の弁護士の主役は、
ある日強盗のとばっちりで怪我を負い、記憶喪失になります。
家族のことも思い出せないほどの記憶喪失でしたが、
かえって常識的な、人間味にあふれる人になっていきます。
家族も悲しみながらも、いっそこっちのほうが
いいのではないかと思っていきます。
そのうち、妻の浮気もわかりますが、それは昔の主役への
不満が元だったので、今はする必要がなくなったこともあり、
夫婦は和解します。
主役はかつての自分を恥じて弁護士をやめ、
不正の清算を済ませます。
さらにはかつて邪魔だと、寄宿舎にいれた娘も呼び戻し、
家族で暮らして行こうとするのでした。
……というお話です。
傲慢な弁護士が、人間らしく生きていこうとするようすは
いいものでしたが、それができるのも今までのお金が
あってこそだと考えると、
見ていてすこし微妙な気持ちになります。
一生を過ごせるだけのお金があれば、
どんな生活でもいいものかもしれません。
どちらかといえばよい方向の映画でした。