主役は男性です。バンパイアハンターの老人の元に仕えています。
ある日老人の秘密金庫からバンパイアの入った棺が盗まれます。
取り戻しにいきます。主役も手伝おうとします。
そのうち老人は返り討ちに合います。
主役は老人の娘を助けに行きます。
バンパイアは老人の娘を狙っています。
すったもんだの末、バンパイアを倒します。
……というようなお話です。
話はバンパイアが、人間とバンパイアの血が混じった、
バンパイアハンターの女性を狙ってやってくるので
どうにか撃退するというだけの話です。
オチとして、ドラキュラが銀を恐れるのも死ねないのも、
キリストを裏切ったユダだったからということなのですが、
これがどうも微妙です。
たしかに、銀を恐れるのはキリストを銀貨30枚で
売った罪の意識で、死ねないのはキリストに祝福されないと
思っていたからだ、というところだけはうまいと思います。
でもその他にまったく理由付けがなされないのは
なんなのでしょう。
たとえば、血を吸わねばならない理由。
どうして普通の食べ物ではだめなのでしょうか?
また、ワインはキリストの血の象徴なのですから
弱点になってもよさそうなのにそれもありません。
また、血を吸うのは首から、というこだわりも
わけがわかりません。
たとえば首の大動脈や大静脈など、
歯で傷つけたら命にかかわります。
さらには、血を吸われたらその人間も
ヴァンパイアになる意味がわかりません。
ユダはそういう人間だったのでしょうか?
しかも、血を吸った人間、吸われた人間で
主従関係が発生する理由も述べられません。
加えて、コウモリやオオカミに化けられる理由さえ
述べられません。
なんだか気持ちをすかされた感じで終わりました。
なにか、もっとこう……ぐっとくるものが欲しかったです。
どちらかと言えばおもしろく見られる感じの映画でした。