0358
2004-08-13
ドラキュリア
主役は男性です。バンパイアハンターの老人の元に仕えています。

ある日老人の秘密金庫からバンパイアの入った棺が盗まれます。
取り戻しにいきます。主役も手伝おうとします。
そのうち老人は返り討ちに合います。

主役は老人の娘を助けに行きます。
バンパイアは老人の娘を狙っています。

すったもんだの末、バンパイアを倒します。


……というようなお話です。

話はバンパイアが、人間とバンパイアの血が混じった、
バンパイアハンターの女性を狙ってやってくるので
どうにか撃退するというだけの話です。

オチとして、ドラキュラが銀を恐れるのも死ねないのも、
キリストを裏切ったユダだったからということなのですが、
これがどうも微妙です。

たしかに、銀を恐れるのはキリストを銀貨30枚で
売った罪の意識で、死ねないのはキリストに祝福されないと
思っていたからだ、というところだけはうまいと思います。
でもその他にまったく理由付けがなされないのは
なんなのでしょう。

たとえば、血を吸わねばならない理由。
どうして普通の食べ物ではだめなのでしょうか?
また、ワインはキリストの血の象徴なのですから
弱点になってもよさそうなのにそれもありません。

また、血を吸うのは首から、というこだわりも
わけがわかりません。
たとえば首の大動脈や大静脈など、
歯で傷つけたら命にかかわります。

さらには、血を吸われたらその人間も
ヴァンパイアになる意味がわかりません。
ユダはそういう人間だったのでしょうか?

しかも、血を吸った人間、吸われた人間で
主従関係が発生する理由も述べられません。

加えて、コウモリやオオカミに化けられる理由さえ
述べられません。

なんだか気持ちをすかされた感じで終わりました。
なにか、もっとこう……ぐっとくるものが欲しかったです。

どちらかと言えばおもしろく見られる感じの映画でした。