妊娠した高校生が主役です。
主役は堕胎しようとしますが思いとどまり、
生まれたら養子に出すことにします。
その養子先の夫婦と会ううちに、
主役はなんとなく夫のほうにひかれ、
夫はかなり主役にひかれます。
夫が主役に告白して、主役は断り、
その後主役は自分を妊娠させた男が好きだったと気づきます。
夫婦は離婚しますが、主役は妻のほうに
生まれたこどもを渡しました。
……というようなお話です。
主役はとにかくばかで、周りもそれぞればか。
見ていてとにかくめんどくさい映画でした。
高校生が予想外の妊娠をしたことで起こる騒動を
描いた割には一部分がすごく達観して、それ以上は語られません。
たとえば、『妊娠したこと』そのものに対することです。
それはそれでしかたがないというような態度をみんなが取ります。
そこは描きたい部分ではないというのがみてとれました。
いっぽうで詳しく述べられるのが、主役と養子渡し先夫婦の、
夫との微妙な関係。
幸せな夫婦になるのかとおもいきや、夫は主役にひかれ、
ついでに親になる気もないと宣言して別れる始末です。
この映画でいったい何をやりたかったのか不明です。
こどものこと自体は重要なものとされていない印象で、
もっと簡単にあらすじを書くとするならば、
『妊娠した女子高校生が、妊娠させた男子高校生を
いったんは嫌いになるもののやっぱり好きだと気づき、
よりを戻す話』です。
妊娠騒動を添え物にしただけの、恋愛モノです。
なんというか、あざとさのようなものが鼻につきました。
最後の最後で、主役の世界の見かたがすこし変わり、
そこのところだけはよかったですが、
見はじめで感じためんどくささはほぼずっと続いていました。
途中で止めても後悔しない映画でした。
二度と見たくありません。