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2012-03-14
ハード・スキャンダル
CRUSADER
2004年 スペイン
放送時タイトルは
『血塗られたスクープ ハード・スキャンダル』。

主役は、地方テレビ局のキャスターです。

あるとき取材先で殺人事件に巻き込まれ、
殺された同業者から撮影テープを託されます。

主役はそれを自分が撮影したことにして発表しました。
すると主役は一躍、時の人に。

そのうち、テープは他人のものであることを知っている相手から
電話がかかり、謎の電話相手から新しいネタを与えられ、
それを取材するとさらに名声が高まりました。

けれど取材を進めていくうちに、事件の真相は、
報道したものとは違うということに気づいていきます。
その途中で上司や関係者が殺し屋によって殺されていきます。

主役は託されたビデオテープを解析してもらい、
その中に、事件の証拠映像もあることを発見します。
ライバル会社のお偉いが黒幕で、ネット権益を独占し、
民衆の意識統制、情報統制、洗脳を一手に行うために、
邪魔な相手をつぶそうとしたのでした。

主役が解析されたテープをとりに行こうとすると、
殺し屋が追ってきます。

どうにか逃げて、友人のいるテレビ局の建物内に逃げ込みます。
そこで、殺し屋が知り合いの一人だったとわかります。

殺し屋と会話している内容を放送しつつ、
逃げようとがんばりますが、追い詰められます。
殺されそうになったところで警察が来て犯人を射殺。
主役は助かりました。

主役は自分が、他人のテープを自分のものだと言ったことなどを
テレビで告白したのでした。


……というようなお話です。

見ていて、筋が安っぽい感じであまり楽しめませんでした。
変に殺し屋がぼちぼちと出て、
話も主役が有名になった最初の事件になぜかかかわるものばかり。

事件の真相を見せたいのか、主役の葛藤を見せたいのか、
殺し屋とのやりとりを見せたいのか、
何を見せたいのかが伝わらず、全体の印象が
ばらばらになってしまった感じでした。

終盤では、犯人の証拠を入手できて放送の準備もできているのに
なぜか主役はその放送を待たせます。
そして殺し屋に狙われる自分がなぜかそこに出向きます。

もちろん殺し屋に狙われて殺されかけ、放送もできません。
運良く携帯電話で殺し屋の会話を放送します。
ここらへんの意味もわかりません。

せめて自分がテレビ局へ到着する時間を逆算して、
あらかじめ放送しておいてもらい、
終わったころに自分が登場でもよかったのではないでしょうか。

何をやりたかったかがよくわからない、微妙な映画でした。