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2012-03-30
野生のエルザ
BORN FREE
1965年 イギリス
準主役は、アフリカあたりで
危険動物を狩る仕事をしている白人男性です。
主役は、準主役の妻で白人女性です。

ある日、準主役は人を襲ったオスライオンを射殺します。
するとメスライオンが襲ってきたのでこれも殺します。
こどもがいたので3匹を連れ帰ります。
主役はそれを育てることにします。

育てるうち大きくなって手に負えなくなったので
準主役は動物園に引き渡すことにします。主役は渋ります。
準主役は2匹だけ手放すことにして、1匹は残します。
その1匹の名前がエルザです。

主役たちは飼いライオンとして育てましたが、
思わぬ凶暴性を見せたため、個人で買っているのは
煙たがられるようになりました。

そこで動物園送りを勧められますが、主役は断ります。
解決手段として、野生にかえすことにします。
周りの反対を押し切って、主役は野生化の訓練をはじめます。
準主役も協力します。

人になれすぎてしまった上、姉妹ライオンもいないので
ライオン社会の社会性を身につけられず
野生化の試みは失敗を続けますが、試行錯誤の末に成功します。
野生化後もたまに見に行っては身体的接触をもったりしました。


……というようなお話です。

実話を元にした映画のようです。

ナレーションをなくした再現映像のようなものと考えたほうが
わかりやすい気がします。

それまで誰もやったことのなかった、
ライオンの野生化を試みたという点では
意味のあることだと思いますが、
今の視点で見ると、いろいろ微妙に思えて気になりました。

特にひどいのが終わり際で、いったん野性にかえしたライオンを
遠くから見るのではなく、近くに呼んで
身体的接触を持とうとするのがどうにも許せませんでした。

見つからないといって、合図に銃を撃って近くに寄らせるのは、
ハンターが近くで狩りをしていたら、
それにつられて出て行く可能性もあるわけで、
何を考えているのか非常に疑問でした。

さらにはその後、ぼちぼちと会いに行っては
身体的接触を持ったそうです。
そっと見守るのではなくて、自分たちが行ったら
会いにくるように仕込んでいたというのは、
本当は野生化させたいのではなく、
外でペットを飼うようにしたかっただけではないかと思えました。

取り立てておもしろくはありませんでしたが、
つまらないというほどではありませんでした。

全体とすれば、どちらかといえばおもしろい方向、
程度におさまる映画でした。