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2012-06-08
RONIN
RONIN
1998年 アメリカ
主役の男は警察のような組織の潜入捜査官です。

ある日、なんだかわからない黒幕の男が、
代理人になんだかわからない女を立てて、
その女になんだかわからない凄腕の人物たちを集めさせます。
その中に主役も入っています。

主役たちは女のなんだかわからない依頼で、
なんだかわからない目的のために、
なんだかわからない場所の
なんだかわからない相手から、
なんだかわからない手荷物を奪うことになりました。

下見などをして奪おうとしましたが、
なんだかわからない理由がたぶんあって仲間が裏切り、失敗。
主役たちは裏切った男から手荷物を奪うことにします。

裏切り男は手荷物を、なんだかわからない相手と
取引しようとしています。
そこに主役たちが間に合い、主役と裏切り男と
取引先とで銃撃戦になります。
裏切り男たちは逃げのびます。
主役の仲間が殺されます。

主役ともう一人でどうしようか考えていたところ、
目標の手荷物はアイススケートに関係する道具入れだったと
わかったので、そこからたどり、悪者の近くに行きます。

裏切り者は取引相手に殺され、殺した相手は
主役たちを雇ったボスに殺されます。
主役たちも殺されかけましたが、
女を逃がし、悪いボスを殺します。
主役は政府組織の人間だったようです。

その騒ぎの中で世界的に悪い男が死んだらしく、
結果として平和になったようです。


……というようなお話です。

とにかくわけがわからなすぎます。
真っ暗の舞台の上で、真っ黒の袋をかぶった人物たちが、
真っ黒な何かを奪い合って踊る姿を見せられているような
感じの映画です。

まず、『誰が』、『何を』、『なぜ』欲しがっているのか
一切説明されません。
最初に主役たちが聞きますが、一切言えない、聞くなの
一点張りで流します。
映画自体、説明しないことをギャグとしている節もあります。
でも、そんなので楽しんでいるのは、作っている本人だけ。
見ているほうは意味のないくだらないギャグを
ずっと聞かされ続けているようなものです。

せめて、テロリストが、主役たちに細菌兵器を奪わせて
使い捨てにしようとしているとか、
テロリストから細菌兵器を奪おうとしているとか、
簡単でいいので舞台と設定の説明は欲しかったです。
説明がないために、舞台がふわふわして
映画に入ることすらできませんでした。

映画の見せ場としては、
序盤……敵情視察
中盤……カーチェイスと銃撃戦
終盤……殺し合い
というところです。

序盤の視察は、相手の姿を工夫してカメラにおさめるなど
すこしおもしろかったですが、
それ以降はたいしたおもしろみもなく流れていきます。

主役たちはいろいろな道具を使える、
奪取作戦や何かのプロらしいですが、
通常の車を足止めする必要があるのに、
車のタイヤをパンクさせて止める道具などを一切使わず、
2回も車を逃がしてしまうのがばかばかしかったです。

人は結構死んでいくのと、カーチェイスが冗長なほど
時間を取っているのとを考えると、
そこらへんを見せたかったのかという気もします。
けれど、意味のない人殺しもカーチェイスも、
おもしろいものではありませんでした。

全体としては、舞台説明が甘く、何を見ればいいのかわからない、
退屈でつまらない映画でした。