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2012-12-17
殺しのドレス
DRESSED TO KILL
1980年 アメリカ
主役は売春婦の女性です。

ある日、色気づいた中年女がエレベーターで惨殺されるのを
目撃しました。

その後、何者かに尾行され、殺されかけたところを
被害者の息子に助けられました。

一緒に調べることになり、被害者の息子の機械によって
精神科医の患者が怪しいとわかりました。

主役は警察に犯人扱いされていたので無実を証明するためにも
犯人をつかまえようとします。
精神科医のカルテを見るために乗り込んでいきます。
精神科医に色仕掛けをし、部屋を追いだし、カルテを調べます。

けれど、犯人は精神科医でした。
解離性人格性障害、いわゆる多重人格の持ち主であった
精神科医は、自分の男の人格に対して
色仕掛けをしてくる人間を殺す人格を持っていました。
それが殺していたのです。

犯人は捕まえられました。
主役は最初から疑われていなかったそうです。


……というようなお話です。

とにかく観客をミスリードさせようとするだけの映画で、
その根性がすごくいやらしくてうんざりしました。

まず、中年女が色気づき、発情したまま街に出て
美術館で出会った男とタクシーの中で行為に及び、
性病か何かに気づくまでのシーンまでで
三分の一が消費されます。
たぶん、その男に殺されたのだというミスリードを
与えるためのものでしょう。

それから、犯人。
タクシーを運転していたのが女装の犯人と思わせるために
意味ないカットを仕込みます。

終わりの方の主役が犯人に襲われるシーンでは、
被害者の息子が殺されたように見せかけ、
警察が口をふさいでいます。

犯人が捕まった後は、犯人に襲われるシーンが
かなり長く出てきます。
犯人は別にいたのかと思わせながらも、それは夢オチ。
観客にミスリードを起こさせるためだけの
意味のないシーンです。

あとは、犯人が同一性性障害のような言われ方をしますが、
見る感じ解離性同一性障害であるところも
微妙さを増しました。

卑怯で冗長な作りで、見ていていらいらしました。
微妙な映画でした。