1456
2013-10-17
監獄島
THE CONDEMNED
2007年 アメリカ
主役は特殊部隊あたりに所属する兵士です。
危険な作戦中に敵に捕らえられて拷問されますが、
なにも情報を吐かなかったので牢に入れられています。
それを、ばか連中の親玉が牢から出します。

ばか連中の親玉は、刑務所に裏金を渡して集めた、
囚人たちを無人島に送って殺し合いをさせようとします。
最後に生き残っていた一人を助けると言います。
逃げないように、足に爆弾をつけています。

ばか連中の親玉は、島での殺し合いを
有料のインターネット会員サイトで中継して
金を儲ける狙いでした。

殺し合いがはじまると、手を組む者や
殺さない者、積極的に殺す者など出ました。

主役はなるべく殺さないで、ばか連中のアジトに行きます。
電話で自分の妻に連絡して、場所を告げようとしますが
大まかな位置を行ったところまでで
電話が不通になってしまいます。

ばか連中の仲間が襲ってきたので逃げます。

元特殊部隊員で殺人趣味の男たちに襲われます。
主役は相手の仲間を倒します。
残りは主役と殺人趣味の男になります。
主役が殺されたように見えて、殺人趣味の男の勝ちになります。

殺人趣味の男は足の爆弾が外れたことで、
ばか連中を殺していきます。
そもそもこの殺し合いは、殺人趣味の男が勝つように、
ばか連中の親玉と殺人趣味の男が裏取引をしていたようです。

殺人趣味の男がばか連中を皆殺しにする前に、
主役が復活して止めに来ました。

ばか連中の親玉ともう一人は島を出るところだったので
追いかけます。
一人を殺します。

ヘリに乗るばか連中の親玉に銃を撃ちますがあたりません。
ばか連中の仲間の一人で、やっていることの
非人道さに嫌気がさして反対していた女性が爆弾を渡します。
主役は爆弾を投げます。
ヘリが爆発します。
悪者は全部片付きました。

主役は、その後、自分の電話で軍隊が助けに来ます。
ようやく故郷に戻りました。


……というようなお話です。

ジャンルはサバイバルものか、惨殺ものかのどちらかでしょう。
主役以外の人間はほぼ死にます。
その死んでいくさま、殺しあうさまを見せたいだけの
内容に思いました。

殺しあうさまは不愉快で、殺しに使える道具も
殺人趣味の男にばかり渡されるので不愉快だったのですが、
裏取引があったというので納得できました。
でも、それも不愉快でした。

特殊部隊にいて、凄腕の格闘軍人である主役が、
殺人趣味の男に襲われていったん逃げたあと、
武器を手に入れるでもなく、戦術を組み立てるでもなく、
見通しがそう悪くない場所にいる相手に、
徒手空拳で歩いてまた殴りに行くのはどうなのかと思いました。
どうにも主役が凄腕の軍人には思えない行動です。

それと、殺し合いが終わったからといって、
即座に足の爆弾をはずすのはどうなのかと思いました。
あれが最後の保険になっているのですから、
はずしたら自分たちに襲い掛かってくるのは
簡単に予想できたはずです。
たいへんお粗末です。

また、放送の拠点が殺し合いの島と同じ場所にあるというのも
なんだかお粗末です。
そこから高速回線を使って世界に映像を中継しているのですから、
別にその島に施設を作らなくても、
映像を別の場所で拾って中継できたはずです。
計画がとてもお粗末に見えました。

さらには、逃がさないようにする爆弾です。
爆弾が爆発してしまえば、装着されている人間は死にます。
死ぬことだけを防ぐなら、自分の足首を切り落として、
爆弾だけを捨てればいいはずです。
でも誰もそんなことをしない上に考えもしなかったのが
よくわかりませんでした。

まとめると、設定などはつめが甘く、冗談のように
適当に作った感じがあるのに、
それにのっかって残虐な殺し合いをさせようとするので、
そのばらばらさが気持ち悪かったです。
話の内容もほとんどが不愉快だったので
見ていてなにも楽しくありませんでした。

見流す分には簡単に見られましたが、
全体としてはおもしろいとも言えず、
つまらないとも言い切れない、なんとも言えない映画でした。