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2013-10-18
フライト オブ フェニックス
FLIGHT OF THE PHOENIX
2004年 アメリカ
主役たちは石油採掘の調査で砂漠にいます。
会社はその場所を見限ったので、調査員たちは飛行機で
みんないっせいに帰ることになります。
飛行機に乗った十人くらいが主役たちです。

機長は砂嵐を見つけますが、戻ると手間隙がかかるので
無視して進んで失敗します。
砂漠に不時着します。
そのままでは飛べなくなります。

機長はこのままここにいて助けを待とうと言いますが、
来る保障はありません。
むしろ、ごみ扱いなので会社が捜索をしない可能性も
それなりに高くあります。

待っていられない人々は、夜の間にこっそり旅立ちます。

2人目くらいで、機長は連れ戻してくることにします。
追っていきます。
追った先では、飛行機が不時着するときに落ちた人がいます。
銃で撃たれています。
金品を盗んだ挙句、死体撃ちをした連中がいるようです。

旅立った男は、ただ救助を待っているだけなんてできない。
戻るなら別の仲間が言っていた、別の飛行機を作る案を
実行したい。さもなくばこのまま行く
というようなことを言います。
機長は了承します。

とりあえずふたりでもどって、みんなで別の飛行機を
作ることになります。
中心人物は模型飛行機の設計者です。
でも隠しています。

そのうち、近くに人がいるのを見かけて、
水などをもらえないか交渉に行きます。
けれど相手は、死体撃ちをした連中でした。

仲間のうち一人が殺されますが、
3人くらいいた連中を倒します。

連中の持ち物をあさっていたら一人生きていたので
キャンプまで連れ帰ります。
どうすべきか悩んでいたら、模型飛行機の設計者の男が
撃ち殺しました。

不信感が増えていきますが、そのうち飛行機が完成します。
遠くには死体撃ちの仲間が見張っています。
復讐をたくらんでいるようです。

飛行機完成後、模型飛行機の設計者が実際の飛行機でなく
模型飛行機しか作っていないことに気づいて、
数人が絶望します。
けれど飛ばしてみることにします。

動いて、飛びます。
途中教われましたが逃げ切りました。


……というようなお話です。

乗客の命よりも手間と金を優先したばか機長により、
砂漠に不時着した面々が、ぶつかり合ったり
事件に巻き込まれたりしながらも、
その場にあるものだけで砂漠を脱出する内容です。

昔見た映画、『飛べ! フェニックス』のリメイクです。
内容はほぼ同じように思いました。
エンディングでの水浴びなどがないくらいの差だった気がします。
内容はだいたい覚えていた上に、おもしろくもない話だったので
見ているのがとてもつらかったです。

そもそも、不時着したあと、誰もリスク管理をしないのが
おかしいです。
すくなくとも、何もせずに待ち続けたら何日もつのか、
その間に助けに来る可能性はどれだけあるのか、
飛行機を作ったら何日かかるのか、
その飛行機が飛ぶ可能性はどれだけあるのか、
砂漠を移動したらどれだけかかるのか、
移動して助かることは可能なのか
くらいは考えて、一番可能性があるものを選択すべきなのに、
みんながみんな適当に行動しているのがいらつきました。

飛行機を作ったあとでは、もう飛行機を作っているのに、
設計者が乗用飛行機でなく、模型用飛行機しか
設計したことがないから飛行機はだめだ、捨てようと
考え出す始末です。

もともとの飛行機は壊れていて、燃料はそのままでは
死蔵財産になるだけです。
あたらしい飛行機で使って失敗しても、
たいした損害ではありません。

飛行機を動かすことで失ったものと言えば、
作業で体を動かすことで余分に必要になった水だけです。

なら、絶望したりあきらめたりするより先に、
飛行機を動かしてみればいいはずでしょう。
それで動けばもうけもので、だめだったらそのときに
あきらめればいいだけのことです。

なのに、動かしもしないで、設計者が模型用飛行機しか
設計していないからあきらめるという、
その根性がよくわかりませんでした。

だいたいそういうくだらないぐたぐたの繰り返しなので、
見ているのは本当にだるくてつらかったです。
唯一よかったのは、仲間の一人が考えなしに、
生き残っていた敵を連れてきたあとです。

敵は仲間を撃ち殺した人間ですが、
仲間はそれまでどおり、どうすればいいのかと
ぐだぐだしゃべっています。
それを、設計士の男が撃ち殺します。
それは感情的にも正しいし、無駄な手間や時間を
とられないという点でも正しいし、
食料や水をわけあたえずに済むという点でも正しい、
合理的な行為でした。

この映画で合理的な判断が行われたのは、
そこくらいしかなかった気がします。

全体としては、だいたいが不合理なことでみんなで
もめているシーンばかりで楽しくありません。
見ていてうんざりする、どちらかと言えば
つまらない感じの映画でした。