1461
2013-10-21
アウト・オブ・タイム
NINE LIVES
2004年 アメリカ
主役はかつて凄腕の兵士でした。
けれど敵に捕らえられ、親友と一緒に拷問を受けました。
目の前で親友が残虐に殺されそうになっていたので、
嘘をついて首吊りをさせ、楽に死なせましたが
自分が親友を殺したのだと悔やみ、軍を辞めて警察に入りました。

親友の妹がヒロインで、主役はヒロインと一緒の警察にいます。
前から主役はヒロインに好意を持ち、ヒロインも主役に
好意をもっていました。

ある日、主役は喫茶店でヒロインと待ち合わせをしていました。
そこに悪者が来て、主役に人違いで致死性の
自白剤兼洗脳剤を打ちます。
主役は返り討ちにして逃げ出します。

主役は悪者につかまり、救急車で悪者の病院へ連れ去られます。
そこで自白剤の副作用による精神汚染で、
他人の言葉に意識と視覚を引きずられて、
かつていた戦争の中にいる気分になります。

主役はその状態で逃げ出します。
悪者は主役からなにか情報をはかせようとしています。

主役はどうにかヒロインの家まで逃げます。
FBI連中もヒロインの家にやってきます。

FBI連中はヒロインの家で主役を捕まえます。
ヒロインが主役を助けます。
FBI連中とヒロインと主役は和解します。
事件の裏を聞きます。

CIAで開発して使っていた致死性の自白剤兼洗脳剤が
盗まれました。自白剤としても優秀ですが、
洗脳剤としても有益で、打って命令すれば
テロ用自爆人間でも簡単に作れるようです。
FBIはそれを取り戻そうとしていました。

悪者が主役に打ったのはただの人違いで、
本当はFBIに打って、取引の情報がもれていないかを
聞き出そうとしていただけでした。
その取引の情報を、主役から聞き出そうとしつづけています。

そこで主役はわざとつかまり、取引の情報など
知らないと言います。
これで、敵側は安心して取引を行います。

取引が始まり、主役が乗り込みます。
主役は悪者のスナイパーを殺します。

悪者は、取引相手も裏切って殺せと命じますが、
スナイパーはすでに死んでいます。
警察たちも乗り込んで銃撃戦になります。
悪者は皆殺しにしました。

主役は薬の解毒薬を手に入れて、命拾いしました。


……というようなお話です。

最初、適当に見ていたので、CIAの振りをしたFBIの連中が、
警察を抑えつつ執拗に主役を襲って殺そうとしているのだと
思っていました。
わけがわからない話だと思いましたが、
まったく別の悪者が独立して存在しているのに気づいたのは
中盤過ぎでした。

わかったあとでも、話はよくわからない部分も
多かったです。

まずは、悪者が、盗んだ薬の売買情報が漏れていないかを
確認するために警察系組織の人間の口を割らせて
情報を確認しようとした、話のきっかけになる行為。

それをやることで逆に足がつき、
取引情報が漏れてしまうことにもなりかねない、
かえって危険な行動だったと思います。

それと、主役から情報を引き出そうとする行為。
情報を引き出したいのか、主役を殺したいのか
行動にぶれがあってよくわかりませんでした。

ただ、話としては、主役に精神をおかしくする薬を打ったものの、
うっかりしゃべった話が原因で主役が妄想の中で行動を開始し、
敵の攻撃をうまくかわしつつ反撃するという状況は
意外とおもしろかったです。
いっそその方向で、軽くギャグめに敵を倒していってしまう
という内容にしたほうが軽くて面白かったかも知れません。

それ以外のメインの話はたいしたことありませんでした。
そもそも敵が、薬を使ってまで何を主役にしゃべらせたいのかが
もったいぶるだけもったいぶって、終盤になるまでわかりません。
代わりのように出てくるのが、主役にはなにか悲惨な過去が
あるということ。
その悲惨な過去の内容自体も、
もったいぶって終盤まで出してきません。

何をしゃべらせたいのかが半分以上わからず、
主役がなんなのかも半分以上わからず、
わからない状態をひっぱり続ける内容で、
映画に入ることができませんでした。

全体としては、おもしろく見られる感じ、程度の映画でした。