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2013-11-16
エリン・ブロコビッチ
ERIN BROCKOVICH
2000年 アメリカ
時代は今よりすこし前のアメリカで、
主役は3人の子持ちの女性です。

傲慢で口が悪い主役は、弁護士に勝てると言われた裁判で
口が災いして負けます。
この弁護士が準主役です。

腹いせに主役は準主役の元に押しかけ、
雇ってくれるように言います。
準主役はしかたなく雇います。

仕事をこなす中で、主役は気になることをみつけ、
依頼人に話を聞きます。

調べていったら、依頼人の体調不良は近くの工場による
環境破壊が影響していたとわかります。
主役は健康と安全な環境を取り戻すために
企業を相手取り裁判をしようと動き始めます。

長いこと弁護士事務所に連絡を入れていなかったので
首になります。

ふてくされていたら準主役が来て、主役あての伝言を伝えます。
話を聞いて、主役と一緒にその事件を取り上げることにします。

企業は示談のようなものを迫ってきます。
準主役は、企業に粘られたら何十年もかかって
自分の資金が枯渇するので、ほかの弁護士と手を組むと言います。
それが、最初、主役たちをやりこめた弁護士だったので
主役は憤慨します。
けれどどうにもできません。そのまま手を組み続けます。

加わった弁護士たちも、示談のようなものを進めようとします。
けれど主役はあくまで拒否します。

主役は原告をたくさん集め、裁判にもっていきました。
その後、大勝利したようです。
主役は莫大なお金を、準主役から受け取りました。


……というようなお話です。

最初にでかでかと、これは実話を基にした、というような
文が出てくるので、実話のようです。

でも、すこしドラマチックだったからと映画にしても、
映画を満たすだけのものは、実話に含まれていないのも
よくある話です。

この映画は、基本的に口の悪い女性が
周りに悪態をつくシーンが多いです。
ばかすぎていらいらします。

そのうちに女性が関われる大きな事件が見つかると、
女性はそれに関係する協力者を集め始めます。
苦労はしますが、それなりに集まります。
問題も起こりますが、それなりで解決します。
裁判の準備ができたところで映画が終わります。

環境破壊を平気な顔で行って、事実をもみ消そうとする
大企業と、それに反抗する映画には『沈黙の要塞』も
ありますが、あの映画では大企業は殺し屋などを使って、
邪魔になるものを殺しにかかります。

この映画でも、暴力団的なものから脅迫電話がかかってきますが、
3人のこどもたちが殺されることもなければ、
夜1人で眠そうに車を運転する主役が車で追突されることも
ありません。

本社を訴えるための証拠が足りないとなれば、
都合よく書類まで持っている男があらわれて、
主役に渡してくれます。
わたしは都合よくあらわれた男は、都合がよすぎるので
てっきり偽の情報をつかませようとする、
企業側の手先だと思っていたので、
まったくそんなことがなかったことに逆に驚きました。

そうして大体は、ご都合主義な偶然で
とんとん拍子にことは進みます。
でも実話なので気にしないでください、というのが
冒頭に出ていた文の意味なのでしょう。

よかったシーンは、環境破壊企業側が提示した金額を
主役が切り捨てる場面くらいです。
「いくらもらえばあなたは、自分の臓器を売ってもいいと
思えるのか考えてごらんなさい」というようなせりふでした。

全体的に見ると、主役にいらつく場面も多く、
実話といってもご都合主義展開が多く盛り上がりに欠けたので、
どちらかと言えばおもしろく見られる方向、程度の映画でした。