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2013-12-25
ハンガーゲーム
THE HUNGER GAMES
2012年 アメリカ
時代は一度荒廃してもちなおしたヨーロッパあたり。
主役は貧しい町の女の子です。

主役のいる国では、12の州から少年と少女を一人ずつ、
合計24人で殺し合わせ、1人が生き残るまで続けるという
公のゲームがありました。

主役の妹が選ばれたので、主役は身代わりにゲームに
出ることにします。

主役を好きな男の子も出ることになりました。
これが準主役です。

ゲームがはじまると殺されそうになり、逃げます。
敵が追ってきたので木の上にいると、
別の木の上にいた女の子から蜂の巣を落とすことを
教えてもらいます。

蜂の巣を落とします。結構な敵を倒します。
準主役は無事です。

その後、助けてくれた女の子と一緒にいたら
襲われて女の子が殺されます。
遺言どおり敵の拠点を破壊します。

ルールが変わって、同じチームは生き残れることになったので
準主役を探します。見つけます。怪我をしていました。
洞窟に隠します。

薬など、チームに必要なものをやると案内が流れたので
取りに行って殺し合いが起こります。
どうにか戻ってきます。
次の日には二人とも怪我が治って動けるようになっていました。

夜移動したら主催者のけしかけた犬に襲われて逃げます。
建物の上に逃げた敵がいたので殺します。
二人勝ち残ったと思ったら、やっぱりどちらか一方だけと
言われたので、二人で死のうとします。

するとやっぱり二人でもいいと言い出し、
二人は優勝者になりました。


……というようなお話です。

少年少女たちにお互いを殺させて、
金持ちたちがそれを見て喜ぶ内容です。

全体の印象としては、とにかく悲しくて息苦しいです。
画面は動きのあるシーンはわざと揺らしすぎて
見にくい上に気持ち悪いです。

映画は、少年少女たちに殺し合いをさせたいのだというのは
伝わってきましたが、舞台設定や装置が甘すぎでした。

まず、スタート地点が同じというところ。
さらに目の前に武器があるのでそこで半分くらいが
死ぬと言っていた気がします。
それでおもしろいのでしょうか?

スタートで優位に立つのなら、武器を使わずに
素手で殺せる殺人術を学んでいた人間がもっとも強そうです。
なのになぜ、みんなでいっせいに取りに行くのかわかりません。

そもそも、前提もわかりません。
ある州では無作為に少年少女を選ぶ一方で、
別の州ではその殺し合いゲーム専門学校があり、
戦い方などを教えているそうです。
これでは戦力に偏りができすぎていて、おもしろくありません。

また、参加する人間にはスポンサーがつき、
ところどころで差し入れが行われるらしいです。
どこが何のために金を出しているのか、
どれだけの影響をもたせていいのか、
説明が欲しかったところです。

それから殺し合い中には、ゲームの監督者が
適当に攻撃を加えたり、犬を追加したりをしていました。
その結果、真剣勝負よりも、裏取引ばかりのものに
なってしまいました。

そのせいで、映画を見ていても、ただやらされて
その場をしのぐシーンを延々見せられるだけで
まったく気分がよくありません。

殺し合いの状況におかれるのはしかたないとしても、
その状況でどう相手を殺すようになり、
どう考えをめぐらし、自分が死なずに相手だけ死ぬように
行動していくか、という見所がまったくなくなってしまいました。
残酷でたちが悪い、こどものお遣いビデオを
見させられているような気分の乗らなさでした。

総合して見ると、どちらかといえばつまらない方向の映画でした。