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2015-06-04
グランド・クロス ドゥームズデイ・プロフェシー
DOOMSDAY PROPHECY
2011年 カナダ
舞台は現代ヨーロッパあたり。
主役は出版社に勤める男性です。

ある日主役は、預言者である作家から、原稿を取りに来るように
名指しで指名されます。
しかたなく主役は従います。

考古学の学者の中年女性も預言者から来るように言われたので
従います。これがヒロインです。

主役が預言者の家に行くと、預言者は死んでいました。
主役が、置いてあった杖をつかむと、
予知が主役の頭に浮かびます。

そのときヒロインが到着して、主役を疑います。
けれど預言者のメモがあったので一緒にビデオを見ます。
協力して事をなせというようなことがありました。

主役が危険を予知したので逃げ出します。
暗殺者集団がやってきます。
ヒロインはそれがわからずのこのこ出ようとして殺されかけます。
主役が救います。

主役は予知に従って逃げます。
ヒロインがぐちぐち言います。

主役が予知を話します。
ヒロインが仲間に電話をして、予知の内容を確かめようとします。

主役は軽食屋に入ります。予知のビデオの続きを見ます。
悪者が襲ってきます。
どうにか逃げます。

ヒロインの仲間が内容を教えてくれます。
その場所に向かうことにします。

場所につくと予知に導かれた別の二人がいました。合流します。
暗殺者集団のボスも来ました。
ヒロインの仲間のメモを見たのです。

主役を殺して杖を手に入れてなにかしたい暗殺者のボスと、
主役は取っ組み合いをします。
主役が杖で暗殺者のボスを殺しました。

主役は予知に導かれてさらに進みます。

暗殺者集団のボスを使っていた男と会います。
この男はまともです。
地球を守る話に乗ってきます。

予知の場所を探すのに同行して力を貸してくれます。

余地の場所で、地球の危機を防ぐモアイ像を見つけ、
杖をモアイにさしてモアイ装置を起動させようとしたら、
協力者の男の上官が来ました。
アメリカ軍あたりの、かなり偉い人のようです。
このどさくさにまぎれて、杖の力で世界征服を企んでいました。

とりあえず争いになったので戦います。
攻撃力を奪って、杖も奪ってモアイ装置に杖をさします。
モアイ装置が起動して、偉い上官は死にます。

地球は守られました。


……というようなお話です。

話がとにかく安いです。
天文学的な地球の危機が起こるものの、
一人が杖を隠されモアイの頭にさしたら解決する
という筋も安っぽいです。

その上、ヒロインの中年女は基本的にうっとうしくて
行動と発言にいらいらしました。

映画の半分以上は、何がやりたいかわからない連中に
殺されかけながら逃げて行動するシーンです。
どことなく『聖なる予言』を思い出しましたが、
そちらとは違い、格段に意味がありません。

地球の危機を主役が救おうとしているのに、
地球の危機を救う杖を、主役を殺して奪うことに
何の意味があるのかと、まったく映画についていけないまま
見させられてとても微妙でした。

主役も主役で、ヒロインが杖をためしても
使えなかったのですから、奪おうとする相手に会ったら、まず、
「これはおれだけにしか使えない!」
と言えばほぼすべてが解決したはずです。
その上で、
「これは未来が見える杖ではなく、地球に起こる危機と、
それを回避する方法だけを教えてくれる杖だ」
と説明すればよかったのです。
なのになぜそれをせず、無駄にあらそうのかと、
筋の甘さにがっかりしました。

地球が崩壊寸前で、どうにか守れそうになったときに
現れてくる悪上官もわけがわかりません。
ここで守らなければ地球が終わるというのに、
「かまわないから杖をよこせ。それで世界征服をする」
というようなことを言い出す意味がわかりませんでした。
滅んだら世界征服なんてできないのに、
何がしたかったのでしょうか。

主役は預言者の息子だったらしいですが、
なぜ預言者の息子だと杖が使えるのかわかりません。
血で動くならそのように、説明が欲しかったところでした。

全体としては、基本的に安っぽい筋で、
舞台や行動がよくわからず、
どちらかと言えばつまらない感じの映画でした。