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2016-04-22
シュガー・ラッシュ
舞台は現代あたり。
主役は、ゲームの登場人物です。

ある日、ゲームセンター内の、筐体ゲームの登場人物で、
プレイヤーキャラに倒される悪者キャラの主役は、
自分の扱いに不満を持ちます。

ゲームセンターの営業終了後はゲームキャラたちは
だいぶ自由になり、それぞれ好きなことをしたり、
ゲームを超えて、電源ケーブルからいろいろなゲームへと
移動できるようです。

主役は不満を自分のゲームのキャラに言ったところ、
ヒーローの証であるメダルを手に入れたら
環境改善を考えてやると言われます。
そこで主役はメダルを手に入れようとしますが、
自分のゲームではキャラの役割上、手に入れることができません。

そこでどうにか手に入れる手段を考えていたら、
別のゲームのプレイヤーキャラに出会い、
服を奪ってなりすましをし、メダルを手に入れることにします。

別のゲームで戸惑うものの、どうにかメダルを手に入れます。
でも化け物に襲われて、さらに別のゲームに行ってしまいます。
そのゲーム世界が、シュガー・ラッシュという
レースゲームでした。

主役が落としたメダルを、そのゲームの女の子が奪います。
この女の子がヒロインです。
ヒロインは主役のメダルを、自分のレース参加費にあてます。

ゲーム内キャラはヒロインを嫌っています。
レースに出させないようにします。

ヒロインは追われ、主役も追われます。
主役は捕まりますが、どうにか逃げます。

その後、主役はゲームキャラたちに、ヒロインの車が
壊されるのを見ます。

なんやかやで、主役はヒロインと一緒に車を作ります。
ゲームキャラたちに追われて主役とヒロインは、
ヒロインのねぐらに逃げます。

主役はヒロインのために練習場を作り、
ヒロインは運転の腕をあげていきます。

レース本戦に出る前に、そのゲームの悪い王が来て、
ヒロインをレースに出さないように言います。
ヒロインはバグっぽい動作をするので、
プレイヤーがそれを見たらゲーム機が捨てられてしまう
というような理由からです。

主役はそれを了承します。主役は悪い王が手にしていた、
自分のメダルをもらいます。
ヒロインの車を壊します。

主役は自分の世界に戻りますが、ゲームからほぼみんな
いなくなっていました。
悪者がいなくなってはゲームが成り立たず、
主役のゲーム機も捨てられそうだとわかったからです。

主役は自分のゲーム筐体から、ヒロインのゲーム筐体を見ます。
ゲーム筐体にはヒロインの絵が描いてありました。
バグのキャラどころか、筐体にでかでかと描かれるような、
メインキャラだったと気づきます。

主役は戻ってどういうことかをヒロインのゲームの
キャラに聞きます。
悪い王様が記憶やヒロインを封印しようとしていると知ります。

主役は、自分のゲームのプレイヤーキャラに、
主役が壊した車を直してもらい、
ヒロインをレースに出場させます。

そのころ、主役がゲームを移動するきっかけとなった、
悪い怪物たちも動きはじめていました。

ゲームはめちゃくちゃになっていきます。
ヒロインはゴールしたらまともなキャラになれるからと
がんばって走りますが、ゴールも壊されます。
悪い王様は、話の中ですこし語られていた、
他のゲームに行って他のゲームをのっとろうとした、
伝説の悪者キャラでした。
ヒロインのゲームをのっとるために、
ヒロインや他のキャラの記憶や能力を封印していたようです。

主役は悪い怪物たちを、溶岩に沈めに行きます。
悪い王含め、悪いものたちを倒します。
自分も死に掛けますが、ヒロインに助けられます。

ヒロインはゴールします。
大体元通りになりました。

主役は元の世界に帰ります。
元の世界のキャラたちも、悪役がいなければ
ゲームが成り立たないとわかり、主役にやさしくなります。
主役も悪役なりの楽しみ方を見つけて、
みんな幸せになったのでした。


……というようなお話です。

基本的な内容は、『青春譚』と言ってしまっていいでしょう。
ゲームの悪役が、『自己』というものを探して旅に出て、
他人とかかわり冒険もする中で、
『自己』を確立するというものです。

キャラたちは営業終了後のゲームセンターにおいて、
他のゲームにいけるのですが、これはそういう世界があり、
ゲーム筐体に何かしらそういう世界に通じるものが
あるのかと思ったら、コンセントを伝って
移動していたというのが途中で出てきて驚きました。

別のお店にあるゲーム筐体とではどう整合性をとるのかと
悩んでいたのに、そういうことだったとは思いもしませんでした。

会話は、ヒロインと出会って会話するところは
ものすごくいらいらして音を消して流しましたが、
そこを過ぎるとまた見られるようになりました。

シュガー・ラッシュというゲームのコースやシステムは、
基本的にはマリオカートのようでした。
セリフの中だけですがマリオの名前も出てきたのに、
これで大丈夫なのかとすこし不安になりました。

話では、最後のほうで、悪者の王様の姿が変わるところで、
『どこかで見たような?』と思っていたら、
途中で語られた伝説級の悪者だとわかって、
はっとできるのはおもしろかったです。

途中いやなところもありましたが、
最後の最後は気持ちよくまとまったので、
全体としては意外とおもしろい映画だったと思います。